ワールドトリガー

最終更新: 2026/1/27

概要#

『ワールドトリガー』は、葦原大介による日本のSFアクション漫画作品である。異世界からの侵略者「近界民(ネイバー)」と、それに対抗する防衛組織「ボーダー」の戦いを描く。高度な技術を結集した戦闘システム「トリガー」を駆使した戦略的なバトル描写と、緻密な世界設定が特徴である。

歴史・背景#

『ワールドトリガー』は、2013年2月9日発売の『週刊少年ジャンプ』11号にて連載を開始した [1]。作者の葦原大介は、前作『賢い犬リリエンタール』で知られている。

連載開始当初から、その独特な世界観と、キャラクターの能力や戦術が詳細に設定された戦闘システムが読者からの注目を集めた。しかし、作者の体調不良により、2016年11月発売の『週刊少年ジャンプ』50号を最後に休載に入った [2]

約2年間の休載期間を経て、2018年10月29日発売の『週刊少年ジャンプ』48号にて連載を再開した [3]。その後、2018年12月4日発売の『ジャンプスクエア』2019年1月号より、掲載誌を移籍して月刊連載へと移行した [4]。この移籍は、作者の体調に配慮し、より安定した執筆環境を確保するための措置とされている [5]

アニメ化もされており、テレビアニメ第1期が2014年10月から2016年4月まで放送された [6]。その後、第2期が2021年1月から、第3期が2021年10月から放送された [7]

主要な内容#

世界観#

物語の舞台は、突如として異世界からの侵略者「近界民(ネイバー)」が出現した日本の三門市である。近界民は、地球の技術では対抗できない超技術を持つ生命体であり、三門市は一度壊滅的な被害を受けた。その後、近界民に対抗するための防衛組織「ボーダー」が設立され、特殊な技術「トリガー」を用いて近界民との戦いを繰り広げている。

トリガー#

「トリガー」は、ボーダーが使用する特殊な装置であり、その中には「トリオン」と呼ばれる生体エネルギーが蓄えられている。トリガーを起動することで、使用者は肉体を「トリオン体」と呼ばれる疑似的な身体に換装し、超人的な能力や様々な武器を使用できるようになる。トリオン体は、ダメージを受けても本体に影響はなく、トリオン量が尽きるか、トリオン体の核となる「コア」を破壊されない限り活動できる。これにより、ボーダー隊員は命の危険を冒さずに戦うことが可能となる。トリガーには攻撃用、防御用、補助用など多種多様な種類があり、隊員は自分の戦術や役割に合わせて複数のトリガーを組み合わせて使用する。

ボーダー#

ボーダーは、三門市を近界民から守るために設立された防衛組織である。その組織は、実力に応じてA級、B級、C級という階級に分かれている。A級隊員はボーダーの顔であり、最前線で活躍するエリート部隊である。B級隊員はA級を目指して日々研鑽を積む部隊であり、C級隊員は入隊したばかりの訓練生である。各隊員は、複数の隊員で構成される「部隊(ユニット)」に所属し、それぞれの役割分担と連携によって戦う。部隊の総合力は、隊員個々の能力だけでなく、チームワークや戦略によって大きく左右される。

近界民(ネイバー)#

近界民は、地球とは異なる世界「近界(ネイバーフッド)」からやってくる異星人である。彼らは様々な目的を持って地球に侵攻してくる。一部の近界民は、人間のトリオンを奪うことを目的としており、また別の近界民は、地球を新たな居住地とすることを目的としている。近界には複数の国家や勢力が存在し、それぞれ異なる文化や技術、思想を持っていることが示唆されている。物語が進むにつれて、近界民の中にも様々な思惑や背景を持つ者がいることが明らかになり、一概に敵としてのみ描かれるわけではない。

主な登場人物#

  • 空閑 遊真(くが ゆうま): 本作の主人公の一人。近界から来た少年で、高い戦闘能力と特殊なサイドエフェクトを持つ。
  • 三雲 修(みくも おさむ): 本作の主人公の一人。ボーダーのC級隊員からB級隊員へと成長していく。高いトリオン能力は持たないが、優れた頭脳と戦略で戦う。
  • 雨取 千佳(あまとり ちか): 本作のヒロインの一人。莫大なトリオン量を持つが、人を撃つことに抵抗がある。狙撃手として成長していく。
  • 迅 悠一(じん ゆういち): ボーダーのA級隊員。未来を予知するサイドエフェクト「風刃(ふうじん)」を持つ実力者。

関連事項#

サイドエフェクト#

一部の人間や近界民が持つ特殊能力であり、超感覚や予知、感情の読み取りなど、個人によって多種多様な能力がある。サイドエフェクトはトリオン能力とは異なり、生まれつき持っている才能とされる。戦闘において非常に有利に働く場合もあれば、精神的な負担となる場合もある。

ランク戦#

ボーダー内部で行われる部隊対抗の模擬戦。隊員の技術向上や部隊間の連携強化を目的としており、その結果はA級・B級隊員の昇格・降格、遠征部隊選抜の際の評価などに影響する。ランク戦は、トリガーの性能や隊員の個々の能力だけでなく、戦略やチームワークが試される場であり、作品の主要な見どころの一つとなっている。

遠征#

近界への遠征は、ボーダーの主要な任務の一つである。近界の技術や情報を収集し、捕らわれた人間を救出することなどを目的とする。遠征には、ボーダーの中でも特に優れたA級隊員や、特定の能力を持つB級隊員が選抜される。遠征は非常に危険な任務であり、綿密な準備と計画が必要とされる。

脚注

  1. 葦原大介「ワールドトリガー」『週刊少年ジャンプ』2013年11号、集英社、2013年2月9日。
  2. “ワールドトリガー、週刊少年ジャンプでの連載休止のお知らせ”. 集英社 (2016年11月18日). 2024年10月27日閲覧。
  3. “ワールドトリガー、週刊少年ジャンプで連載再開!次号よりジャンプSQ.へ移籍”. コミックナタリー (2018年10月29日). 2024年10月27日閲覧。
  4. “ワールドトリガー、本日発売のジャンプSQ.で連載再開!付録にトリガー起動シート”. コミックナタリー (2018年12月4日). 2024年10月27日閲覧。
  5. “「ワールドトリガー」がジャンプSQ.に移籍した理由、作者・葦原大介の体調が第一”. ねとらぼ (2018年10月29日). 2024年10月27日閲覧。
  6. “TVアニメ「ワールドトリガー」公式サイト”. 東映アニメーション. 2024年10月27日閲覧。
  7. “TVアニメ「ワールドトリガー」2ndシーズン&3rdシーズン公式サイト”. 東映アニメーション. 2024年10月27日閲覧。

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